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横風で曳航離陸するとき
グライダーの型式によって、離陸操作は異なるから、各機体の取扱書をよく理解しておかなければならない。離陸操作は、重心位置によって、次の3種に分けられる
重心位置と主車輪の位置が近いもの、3−117図の(a)の例はブラニック等で見られる。これらは、離陸滑走中は、操縦桿をやや引き気味にして尾輪を地面に接しながら(方向保持を高めるため)、機速の増加によって補助翼が利くようになるのを待つ。
(b)のように、重心位置が主車輪よりもややうしろにある場合。(a)と同様に、滑走中は尾部の地面抵抗を増しながら、方向安定を高めるため、操縦桿を引いて尾部を下げ、補助翼の利くのを待つ。補助翼が利いてきたら、操縦桿は中立にもどす。(C)のように、重心位置が主車輪よりも前にある場合には、前輪の方向安定を利用するため、滑走中は(a)、(b)と反対に操縦桿を押し、方向を保持しながら、補助翼の利きを待つ。補助翼が利いてきたら、操縦桿は中立がやや引きぎみにする。
フラップ付のグライダーでは、離陸時にフラップをマイナスにする。これは、主翼の中央部分の揚力を少なくして、補助翼部分だけの揚力変化を大きくする

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